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健全な森林を育むために~アペックスの間伐材紙カップ~

間伐材を使用しているアペックスの紙カップをご案内します。

間伐材を使った紙カップが誕生!

間伐材を活用した紙カップ

「間伐(かんばつ)」という言葉を知っていますか? 森林を元気にする作業のことで、間伐をして出た木材のことを「間伐材」といいます。その材でできた紙カップは、使えば使うほど森林を元気にします。間伐材紙カップを使って、一緒に森林を育んでいきましょう。

間伐材マーク

アペックスが“間伐材”にこだわる理由

「紙カップ式自動販売機」から「森林」をイメージする人は、あまりいないかもしれません。しかし、紙カップを作っている「紙」は森林から生まれるものですし、飲料のご提供に欠かせない「水」もまた、森林が育んでくれたものです。このように、アペックスの本業において、「森林」はなくてはならないものです。その森林を守るため、アペックスではこれまでも紙カップ原紙に合法木材を使用しておりましたが、原紙調達に新たに「健全な森林を育む」という観点を加えました。

日本の森林は、いま

日本は国土の約7割が森林。そのうち約4割が、人が手を入れてきた人工林です。人工林では、苗木を植える「植栽」に始まり、その後は、苗木の生長を妨げる雑草木を刈り払う「下刈り」、生長過程で過密になった森林を適当な密度にするために抜き伐りをする「間伐」などの作業が数十年にわたって実施され、ようやく健全な森林が育まれます。ところが今、社会や暮らしの変化に伴い、日本の人工林の大部分が手入れの行き届かない状態にあります。その結果、水を蓄える力が減り、土砂災害が増え、生物多様性の乏しい荒れた森林が増えてしまっているのです。

健全な森林を育むサイクル

森林を元気にするためには、「植える」→「育てる」→「収穫する」→「上手に使う」のサイクルが大切。なかでも、成長過程で過密になった木を抜き伐りする「間伐」は、健全な森林づくりに欠かすことのできない作業です。

健全な森を育むサイクル

地球温暖化防止のために

日本では現在、「2005年比3.8%」という新たな温室効果ガス削減目標を掲げており、その約4分の3にあたる2.8%を、森林吸収で達成することとされています。そのために、国では、間伐活動への支援や参加という直接的貢献とともに、間伐材を活用した建材やオフィス家具等の木製品や紙カップも含めた紙製品等の利用という間接的な貢献を、広く国民や企業等に呼びかけ、協力を求めています。アペックスでは、国産材100%の紙カップの活用を通して、国内の温暖化対策に貢献したいと考えています。

健全な水循環構築のために

水は、地球上の限りある資源であり、生物の命を育み、私たちの生活や産業に不可欠です。また、大気から大地、河川等を経て海へと向かう水の循環は、河川・地下水の水量の確保、水質の浄化、水辺環境や生態系の保全に大きな役割を果たします。アペックスは、健全な森林づくりの一端を担うことにより、森林が持つ涵養機能を高め、健全な水循環機能構築に貢献したいと考えています。

開発までの道のり

誕生まで6年。
本業で環境保全ができるアイテムを
ようやく手に入れました。
株式会社アペックス 環境部
田邉 めぐみ

木を伐って森林を守る

私たちアペックスは、自動販売機ベンダーとして、PETボトル飲料をはじめとするさまざまなお飲みものを日々お客様にお楽しみいただいています。なかでも紙カップ式自動販売機に対する思い入れやこだわりは非常に強く、これは、創業時から変わりありません。今回、その紙カップに間伐材を利用できないかと検討し始めたのは、私が環境部に配属されて少し経ったころ。6年以上前にさかのぼります。環境について知識がなかったので、カップ式自動販売機の優位性を環境面から探ろうと、“カップ式自動販売機で飲む1杯の飲み物の環境負荷”を“缶・PETボトル飲料自動販売機で飲む1本の飲み物の環境負荷”とLCA※から比較して考えてみたり、当時使用していた非木材紙カップをこのまま継続して使用することがいいことなのかと考えてみたり。そんな時にたまたま「木を伐って使うことが森林保護になる」という、これまでの認識を覆す、一見、逆説的な一文に出会ったんです。「木は伐ってはいけないもの」と思っていた私にとって、かなり衝撃的な出来事だったことを覚えています。その後、私たちの本業に直結した紙カップの原紙に、間伐材を中心とした国産材を使うべきではないかと思うようになりました。考えてみれば、お飲みものに使う水も森林の恩恵を受けているんですよね。「森林保全こそが、私たちアペックスが取り組むべきテーマ」。そう感じるようになってからは、間伐材紙カップ実現への思いがどんどん強くなっていきました。

※LCA(Life Cycle Assessment)とは
製品の生産から消費・使用・廃棄までのライフサイクルを通じて環境に与える影響を評価する方法。同じ機能をもつ製品を比較したり、改良の前後で比較して環境への負担を評価するのに役立つ。
原料の採取から成形加工までに要するトータルエネルギーの比較分析では、紙カップは缶(スチール及びアルミ)の1/4~1/12のエネルギー消費です。

周囲の意識改革に腐心

間伐証明材

いざ開発を始めてみると、苦難の連続でした。紙カップメーカーに相談してみても、前例のないことなのでなかなか取り合ってもくれない。コストも高いと言われる。使った間伐材のトレースすらとる仕組みがない。そんな状況でした。たとえば、「価格が高いからには間伐材使用のトレースがとれるだろう」と尋ねてみても、「トレースをとることは不可能だ」と言われ、「それなら、なぜ間伐材は価格が高いのか」と聞けば「急な斜面から切り出してくるからだ」と返答される……。堂々巡りです。面倒なことはやりたくないのかなという印象でした。2008年の古紙偽造問題も、彼らの態度を硬化させてしまいました。そんな状況で一向にらちのあかないまま月日だけは流れていたのですが、世の中では、前年に起きた古紙偽造問題を受けて、工場単位で認証を取得できる「森林認証材・間伐材に係るクレジット方式」の運用が始まっていたんですね。相談していた紙カップメーカーも私もそんなことは知らず、今から思うと、かなり無駄な押し問答に時間を費やしていたようです。そこへ、このクレジット方式の情報が入り、トレース問題に風穴があきます。2012年のことでした。その後は、自動販売機に対応するために求められる紙カップの自動販売機適正テストなど細かな調整を何度も繰り返し、2013年2月、ようやく紙カップ式自動販売機に対応した間伐材紙カップが誕生しました。

コーヒータイムに森林に思いを馳せる

間伐材を使用した紙カップ

カップに描いたデザインにもこだわりました。コーヒーを飲んでリラックスしながら眺めるうち、間伐が森林保全にいかに大切かがなんとなくわかる。そんな気軽さをかたちにしたつもりです。よく見ると、森林作業をする人間と一緒に、キツネやリス、ウサギ、トリなどの動物も小さく描かれているのがわかると思います。1度だけでなく、2度、3度とカップを手にとっていただいたときにも新たな発見があるよう、工夫した結果です。小さなお子様とお母様が、これを見ながら森林の話をしてくれたりしたら最高ですね。私がそうだったように、木を伐ることが森林保全につながるということを知らない人はまだ多いと思います。ましてや間伐という言葉や作業の重要性を知る人は本当に少ないのではないでしょうか。この間伐材紙カップが、手に取る人の気づきのきっかけになり、少しでも日本の森林保全につながればうれしく思います。

「平成25年度 間伐推進中央協議会会長賞」を受賞

当社の間伐材紙カップが、「平成25年度間伐・間伐材利用コンクール(製品づくり部門)」において「間伐推進中央協議会会長賞」を受賞しました。地球温暖化防止や木材自給率向上への直接的な貢献のみならず、自動販売機を通じて年間約2億人の利用者様に間伐の大切さをお伝えする「普及啓発ツール」としても高く評価していただきました。

間伐推進中央協議会会長賞

間伐材紙カップの自動販売機を使っています!

株式会社ジェイテクト徳島工場
株式会社ジェイテクト徳島工場
総務課 総務係長 稲井 稔治 様
係員 脇野 量子 様

自動車部品の製造・販売を行うジェイテクト徳島工場様が、アペックスの間伐材紙カップ式自動販売機を導入したのは2013年4月。「APEX 120QVR」をはじめとする12台で、香り高いコーヒーなどのお飲み物をお楽しみいただいています。

アペックスの間伐材紙カップ式自動販売機
Q1.導入のきっかけは何だったのでしょうか。
A弊社では、徳島県が推進する「とくしま共働の森づくり事業」に長年参画している関係上、間伐の重要性を強く認識していました。そんな時に、アペックスさんが業界で初めて自動販売機で使うことのできる間伐材紙カップを開発したと聞いて、導入に踏み切りました。
Q2.間伐材紙カップのデザインはいかがですか?
A森林保全の循環がとてもわかりやすく描かれていて、コーヒーを飲みながらでも簡単に内容を理解することができる、親しみやすいデザインだと思います。また、自動販売機の上に設置した「国産の間伐材を使用しています」というパネルも効果的ですね。
Q3.従業員の方々の反応はいかがでしょう。
A飲み物は、機内調理のフレッシュさも手伝って、おいしいと好評です。加えて、毎日何気なく飲む一杯で、無理なく継続的に森林保全に貢献できるという手軽さがとてもいいと受けいれられています。会社としても、CSRの一環として従業員への普及啓発効果があるのではないかと期待しているところです。

アペックスの間伐材紙カップ式自動販売機は、
とことん環境にこだわります。

  • とことん水を地産地消

    いま、世界でも注目されている水道水。なぜなら、おいしいうえに環境負荷の低いからです。PETボトル水と環境負荷を比較しても…。

  • とことん森林を元気に

    いま、日本の森林に必要なことは、「手入れ」です。間伐をすることは大事、そして、実は、間伐材を活用することもとても大切なのです…。

  • とことんリサイクル

    いまでは、すっかり定着しているリサイクル。おいしいお飲み物の後味までもおいしくするのは、飲み終えた空き容器の適正な処理ではないでしょうか…。

  • 災害も、とことんサポート

    いま、災害時に対する関心が高まっています。アペックスの取り組みは、環境保全のみならず、災害時サポートも忘れません…。

and more・・・

「マイカップ」機能

マイカップ対応ができる自動販売機がございます。
マイカップ対応ができる自動販売機とは、専用カップをお客様に管理していただき、繰り返しご利用いただくことで、資源の節約を目指します。対応機種の在庫状況や設置条件などは営業担当からご案内させていただきます。

注)全ての自動販売機にマイカップ機能が搭載されているわけではありません。

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